私が英検®︎1級になかなか合格できなかった最大の理由は、間違ったアプローチをとってからです。これから英検®︎1級を目指したい人、そして既に何度か1級を受験されて不合格になっている人に参考になれば何よりです。

合格できなかった原因は?

  • 戦略なき英検対策しかやっていなかった
  • 過去問をやりっぱなしにしていた
  • 自分のスコアを分析したことがなかった
  • 復習をしていなかった
  • 合格した人にやり方を聞いていなかった

私は英検®︎準1級までは独学で取得することができました。
というのも、「留学歴がある」という変なプライドから、誰かに対策をお願いするなんて「まさか!」と当時思っていました。

ところが、準1級と1級には大きな差があります。SNSなどを見ていると、何年も1級を勉強しているのにずっと合格できていない人がいます。
過去の自分を見ているようで、ため息が出るときがあります。

なぜ独学にこだわっていたのか?

留学歴があることは既にお話ししましたが、とにかく「お金をかけたくなかった」というのがもう一つの理由でした。

今思えば、余計にお金をかけていました。何冊も問題集や教材を購入したりしていました。目の前の出費を抑えるために、かえって遠回りしてしまったわけです。

2回目に不合格になった時点で、このまま続けても変わらないという現実にぶつかりました。

英検対策はしていても、戦略がなかったのでした。

恩師との再会

そこで、中学のときに通っていた大手ではない小さな英語学校の門を再び叩くことにしました。
なんと英検®︎1級講座を担当していた先生が、私が中学3年生の時に習っていた先生でした。当時は新卒で落ち着きがなくいつも緊張感しているようでした。

昔とは違って、先生は経験を積まれて、そのスクールのトップ講師になっていました。再会できて嬉しかったのですが、この時もまだ独学で1級に合格できなかった自分が悔しいと思っていたのを覚えています。

独学をやめて変わったこと

私は、英検の学習を始めてから英検対策しかしていませんでした。CNNなどのニュースを毎日聞いて、英字新聞を読むようにアドバイスされました。

また、私は過去問の正答率を記録するのが好きでした。ノートに記録していたところまではよかったのですが、「なぜ間違えたか?」を考えたことがありませんでした。
独学をやめたおかげで、「この答えはなぜ一番なのか?」というのを解説を見ずに考えるようになりました。

弱点だったリーディングは文の構成を理解する練習をひたすらやりました。当時の自分にはないやり方だったため、読むスピードそして精度が格段に上がりました。

スコア分析:合格まで何があと何点?

英語自体は好きだったのですが、戦略ゼロの私はひたすら好きなパート(短文穴埋めの語彙問題)ばかりやっていました。2回落ちて恩師とともにやり直すことになってから、始めて合格点と当時の自分のギャップを意識するようになりました。

明らかにリーディングが足を引っ張っていたのにその時に気づきました。今思えば、何も考えずに勉強してきた自分が歯痒いです。

復習とアドバイス

当時、私が通っていたスクールはグループレッスンでしたが、結果が出る人と出ないで去っていく人の2種類の人がいました。違いは「復習をするかどうか」なのかな、と当時思いました。「新しい問題ばかりに手を出すな」というアドバイスを頂いてから、復習メインに勉強を切り替えました。

もう一つ、「会話レッスンを続ける」アドバイスも参考になりました。当時は意識していませんでしたが、時事問題のディスカッションなどを通してインプットした内容を会話で使うのは非常に効果がありました。

「英検は日本でしか通じない」と言う人もいます。しかし、英検はレベルに別れていて身に付くスキルが明確な「すぐれた試験」だと思います。4スキルの練習にもなるので、後に英語で仕事をするようになってからもTOEICよりも役に立ちました。

自分のプライドを捨てて独学をやめたのは正解でした。学び方を変えてすぐに合格できたので、時間とお金の効率もよかったと思います。

課題に期限がある、そして一緒に走ってくれる伴走者の存在は心強いものです。今は、講師の立場になりましたが、少しでも協力できたらと思います。