「日本人は英語の読み書きは得意」と言われていますが、IELTS(アイエルツ)に関してはそうとも言えません。
高スコアを持っている方でも、ライティングが一番低いと言うのをよく見かけます。日本では、受験英語が優先されており、高校でアカデミック・ライティングを学ぶ機会がないことが原因とも言えます。
今回は、初心者の方がどのように学べば最短で目標スコアが出せるのかについてお伝えします。
IELTSのライティングとは?
IELTSにはペーパーテストとCBTがありますが、初心者の方にはペーパーテストをお勧めしております。理由は私が実際にCBT受験を体験について書いたこちらの記事をご覧ください。
IELTSのライティングには2問(2つのタスク)があります。
Task1(タスク1)
図やグラフなどを描写する問題です。語数は150ワード必要になります。
データを見て特徴を要約する問題になります。自分自身の意見を書く必要はありません。
・グラフ問題:棒グラフ、円グラフ、折れ線グラフ
・表問題
・地図問題
・プロセス問題
・対比問題


Task 2(タスク2)
問題に対して、自分の意見を述べるエッセイです。語数は250ワードと長めです。
「意見を述べる」→「その理由を2〜3つ述べる」→「その具体例や自分の経験などを説明する」という流れは、英検®︎のライティング試験に少し似ていますね。
問題は、大きく分けて5つの種類があります。
・Agree / Disagree 問題:ある主張に賛成か反対か?
・Advantage / Disadvantage 問題:メリットとデメリットは何か?
・Problem / Solution 問題:社会的な問題とその解決策は?
・Cause / Effect 問題:社会的な問題の原因と影響は?
・Opinions:対立している2つの意見に対して、自分の意見は?


時間配分
ライティングのテストは2問で合計1時間(60分)になります。
Task1に20分、Task2に40分かけるのが目安となっていますが、これは個人差があります。
どっちが何点?(配点について)
「Task1と2でスコアの配分は?」とお考えの方もいると思います。
Task2がTask1の2倍の配点となります。
最短で目標バンドスコアを取りたいなら、
Task1はパターンを覚えて簡潔に書く
Task2はより時間をかけてじっくりと書く
つまり、Task2でいかに点を取るかと言うことになります。
IELLTSライティングの採点基準
では何を基準にスコアが決まるのでしょうか?これを一度に理解できる人はなかなかいませんので、ざっくりとお伝えします。
【Task1】図表・グラフ問題
・与えられたタスクを達成できているか?(Task Achievement)
・論理の一貫性と流れ(Coherence and Cohesion)
・語彙のレベルと選択が的確か?(Lexical Resource)
・文法や表現に幅があり正確か?(Grammatical Range and Accuracy)
【Task2】意見を問う問題
・問題に答えているか?(Task Achievement)
・論理の一貫性と流れ(Coherence and Cohesion)
・語彙のレベルと選択が的確か?(Lexical Resource)
・文法や表現に幅があり正確か?(Grammatical Range and Accuracy)
エッセイ構成について
【Task1】図表・グラフ問題
・段落1:Introduction(問題の言い換え)と Overview(ざっくりとしたグラフの描写)
・段落2と詳細
・段落3と詳細
※結論(Conclusion)は不要です。ワード数が足りないときのみ書くこともあります。
※Overview(概要)は書籍によっては最後に持ってくることもあります。
私がIELTSを学び始めたときに、洋書や和書を読みあさっても基本的な構成すら見えてきませんでした。「結局どういうことなんだ!」と混乱してしまうときもありました。
そうならないためにシンプルに説明しますね。
【Task2】意見を問う問題
・段落1(Introduction/導入):General Statement(一般的な考え)、
Thesis Statement(自分の意見の表明)
・段落2:理由1と事例・説明
・段落3:理由2と事例・説明
・段落4:理由3と事例・説明
・段落5(Conclusion/結論):Summarising Sentence(エッセイの要約のまとめ)、
Thesis Statement(自分の意見)
詳細は置いておいて、ざっくりと概要をご理解いただけたでしょうか?